意思決定の行い方 OODALOOPとPDCAサイクル

その他

OODALOOPの有効性

不確実性の高い状況に対応できないPDCA サイクルに対し、OODA LOOP は逆に「不確実性を相手に生み出す」ことができます。

Observe:観察
OODA LOOP は、PDCA サイクルのような「サイクル型」の思考ではなく、直線的な思考の概念です。そして、OODALOOP の一番の基盤となるのが、「観察」の段階です。ここでは、周囲の情報や状況変化の様子を観察し、自身の置かれている状況を正確に把握することが求められます。

Orient:情勢判断
観察が OODA LOOP の基盤ですならば、情勢判断はその「核心」となる段階です。ここでは、得られた情報を統合・分析して判断を下しすますが、多くの場合、情勢判断は無意識的になされるものです。そしてそれは、組織文化や自らの経験、遺伝的特質に左右されることが多いです。

Decide:意思決定
「意思決定」の枠は他の段階と比べて輪郭がぼんやりしており、OODA LOOP においては「情勢判断≒決定」ということを意味しており、PDCA サイクルのように一つの「段階」として捉えられない。繰り返しますが、OODA LOOP では、情勢判断≒決定なのであり、多くの場合、情勢判断がそのまま行動に結びつく。これが迅速な意思決定の正体なのです。しかしながら、組織内での意思疎通の不十分さなどから、情勢判断がそのまま行動につながらない場合がある。こういった場合には「意思決定」という明確な段階を踏むことにより、組織内の意思統一を図ります。

Act:行動
OODA LOOP における行動は、多くの場合、情勢判断に統制されます。そして、情勢判断は得られた情報と組織文化・経験に基づく無意識的なものです。つまり、OODALOOP を 3 秒で分かるように説明するならば「何かあった時は、まず、やってみる」という一言に集約されるのです。迅速な意思決定によってもたらされた行動は、相手の機先を制し、混乱を生み出すことができる。混乱は次なる混乱を生み、相手の中で雪だるま式に拡大していきます。これにより、相手の指揮系統、ひいては組織を麻痺させ、相手に戦力を発揮させないということを狙うのです。

フィードバック

PDCA サイクルの箇所で「評価・改善」のプロセスが重要ですということを述べたが、OODA LOOP における「評価・改善」はいかにして行われるのであろうか。

その行き着く先は「観察」です。それはOODA LOOP の各段階で生じた彼我の状況の変化を、常に観察するということを意味しています。この点は PDCAサイクルとは異なっており、自身が行動を継続しながらも、それによって生じる周囲、あるいは自身の状況の変化を絶えず観察し、それに基づいて情勢判断→(意思決定)→行動を行うのです。

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